2017/09/26
薬膳 YAKUZEN EXPO 2017
9月1日 2日 3日、福岡国際センター・福岡国際会議場で開催された「食と健康の博覧会」に行ってきました。
これは中村学園大学と上海中医薬大学が主催した展示会とシンポジウムです。
展示会会場には薬膳食材と人の一生を各ステージに分けて紹介されたライフステージゾーンのコーナーがありました。
薬膳食材というと 特別な食材!だと思ってしまいますが スーパーで売っている玉ねぎ、にがうり、長芋などの身近な食材の多くもまた薬膳食材だそうです。
薬膳理論の基本的な考え方には「五性(ごせい):食材の性質を5段階に分類」 「五味(ごみ):5つの味で分類」 「帰経(きけい):五味に対応した臓器への選択的作用」というのがあり、これを知ることにより食材の組み合わせを考える手助けになるそうです。
例えば 玉ねぎの場合
「五性」は[温]で 穏やかに体をあたためる食材。「五味」は脾・胃を調整する甘い味と発汗作用を促して血のめぐりを良くする辛い味。「帰経」は脾・胃・肺・心に作用。そして料理する時、酢と組み合わせる事で血液サラサラになったり、味噌汁にすると食欲増進に役立ったりする食材だそうです。
ライフステージゾーンの中で 特に気になったのが 「老年期」のコーナーでした。そこでは
老年期の低栄養・サルコペニアなどについて紹介されていました。
サルコペニアという言葉をお聞きになった事 有りますか?
「サルコ」は筋肉、「ぺニア」は減少、つまり加齢により筋肉量が減少し、身体機能が低下した状態が サルコペニアというそうです。
今回のシンポジウムでは 「サルコペニアの摂食嚥下障害とリハ栄養の実践」というお話がされました。
筋力の低下は 手足だけでなく 摂食嚥下(食物を口に入れて歯で噛み砕き 舌で食物をまとめて飲み込みやすい形にして咽頭→食道へと移送せせる)機能も低下します。そして栄養状態も悪くなっていくということです。お口の中に細菌の塊である歯垢・歯石が付着している方に嚥下障害があると誤嚥性肺炎のリスクは高くなります。「嚥下リハビリテーションとリハビリテーション栄養、その両方を同時に行う事が必要だ」というお話でした。
私達が訪問診療で伺っている患者さんの中には 口から食べ物が摂れなくなり 点滴や経管で栄養補給していらっしる方々がいます。
食事している方のお口の中より、食事出来なくなった方のお口の中のほうが汚れが 多く付着していて、乾燥などで痛みを伴っている事が多いのをご存知ですか?
継続した口腔ケアや口腔マッサージが 誤嚥の予防になり、また 患者さんの痛みを和らげ 少しでも心地よい気分になって貰えたらと日々 3人で車を走らせ
ています🚎💨